スライム
2019.03.09 Saturday
一通りの家事を済ませて仮眠を取っていた夕方、インターホンが鳴った。
うちのではないと思って無視していたが、2度目のインターホンはノックまで追加された。
間違いなくうちのが鳴っていたようだ。
やばいな、午前中にYouTubeで流していた80/90年代メタルセレクションが五月蠅かったか・・・?
ご近所トラブルは御免だ。応答してみるか。
「はい?」
「インタビューに来ました」
インタビューを受けるような有名人はここには居ない。
どういうことだ?
オートロックでのエントランスからではなく、玄関のを直で鳴らしてるので同じマンションの住人のはずだし、声からしても子供のようだし出てみるか。
玄関を開けると小学生と思しき少女3人組。
おやおや?そういや今日は3月3日。
いつの間にかひな祭りもお菓子をもらいにくるイベントに変わったのかな?それとも何かのクエストかな?
「スライムって知ってますか?」
えっ、なに?
おいおい、いきなり飛び道具だな。なんというカオス到来。
「スライムってドラクエの?」
手に持っているいわゆるスライムを見せてくれた。なるほどそっちか。
「ああ、知ってますよ」
誰もが通る道と言っていいスライム。知らないわけがないしな。
しかし我ながらRPGのNPCのような返答だ。
「スライムって好きですか?」
質問の角度が変わり難易度が上がった。
好きかどうか?ドラクエのスライムならキャラクター的に好きもありだろう。
しかし、リアルのおもちゃ(?)が好きかどうか?
「まあ、好きですね(棒)」
「ふわふわと固めのはどっちが好きですか?」
うちゅうのほうそくがみだれる。
スライムの固さなんて考えたこともない。そんなことを考える間に討伐してレベルを上げるだろう(RPG脳)
下手な回答をすれば、キモイおっさんと認識されてそれだけで暮らしにくくなってしまう。静かに暮らしたいのに!
それどころか傍から見ればおっさんが少女に「固いのが好きだねぇ(ゲヘヘ」とか言っちゃったらもう即逮捕案件な気もする。
罠じゃないのか?コレ。
何が正解なのか探りつつ回答に困っていると、持っていたスライムを触らせてくれた。
「あーこれくらいかなー(適当)」
「これかため?」「ふわかただ」
相談して何やらノートにメモを取ると礼を言いつつスライムリサーチパーティーは去っていった。
去り際に「頑張ってください」と声をかけてはみたが・・・。
( ゚д゚)ハッ!
これが家で寝転がってたら小学生がやってきて相手したらスライムだった件ってヤツか。
よく知らないけど。